歯並びが悪いのは姿勢が原因?小児歯科医院が教える意外な真実
木更津市で姿勢やお口のトレーニングを中心とした歯並び矯正をしている歯医者、陽光台ファミリー歯科クリニックの口育士です🍀
「子どもの歯並びが気になるけれど、原因がわからない」——そんな保護者の方に知ってほしいのが、姿勢と歯並びの深い関係です。
歯並びの乱れは、遺伝や虫歯、指しゃぶりなどが原因と思われがちですが、実は日常の姿勢が大きく影響しています。猫背やうつむいた姿勢が続くと、舌の位置が下がり、歯や顎にかかる力のバランスが崩れてしまいます。
その結果、顎の成長が妨げられたり、歯列が乱れやすくなるのです。
つまり、歯並びは「口の中」だけでなく、「体全体のバランス」から整える必要があるということ。まずはこの事実を知ることが、お子さんの歯の健康を守る第一歩です。
なぜ姿勢が歯並びに影響するのか?具体的なメカニズム
姿勢が悪いと歯並びが乱れる——この一見不思議な関係のカギを握るのが、舌の位置と呼吸です。
本来、舌は上あごにぴったりと収まる「スポット」と呼ばれる位置にあるのが理想です。
ところが猫背や前かがみの姿勢が続くと、舌が下に落ち、正しい位置を保てなくなります。その結果、上顎が十分に広がらず、歯が並ぶスペースが狭くなり、歯並びがガタガタになることがあります。
また、姿勢が崩れると鼻呼吸がしづらくなり、口呼吸が習慣になる子どもも多く見られます。口呼吸は口を開いたままになるため、舌の圧力や唇の力のバランスが崩れ、これも歯列不正の原因になります。
つまり、姿勢→舌の位置・呼吸→歯並びという流れで、体の連動が起きているのです。
子どもに多い姿勢の乱れと歯並びの乱れのサイン
「うちの子の姿勢は大丈夫?」と気になったとき、以下のようなサインがあるかチェックしてみてください。
椅子に座ると背中が丸くなる
よく頬杖をつく
テレビやスマホを見るときにうつむきがち
歩くときに首が前に出ている
寝ているときに口が開いている、いびきをかく
これらの習慣やクセは、姿勢の崩れだけでなく、歯並びの乱れや顎の発育不足といった問題につながる可能性があります。特に、前歯が出てきた(出っ歯)、下顎が引っ込んで見える、噛み合わせがずれているなどは、姿勢との関係を疑ってみる価値があります。
日常の中にひそむサインを早めに発見することが、将来の歯科治療を減らす大きなカギになります。
家庭でできる!歯並びを守るための姿勢改善習慣
歯並びに良い影響を与えるには、毎日のちょっとした習慣が重要です。家庭でできる姿勢改善のポイントをいくつかご紹介します。
椅子と机の高さを見直す
足が床にしっかりつく高さに調整し、正しい座り姿勢を習慣づけましょう。
食事中は肘をつかず、背筋を伸ばす
口の開閉や噛む動作にも姿勢が関わるため、正しい姿勢を意識させることが大切です。
舌を正しい位置に保つ練習(MFT)
「ポスチャートレーニング」として、舌を上顎につけて鼻呼吸をするよう促しましょう。
スマホやタブレットの見方に注意
下を向いたまま長時間見続けるのはNG。目線が正面になるよう工夫を。
日常生活の中で少しずつ意識づけをするだけでも、お子さんの歯並びに良い変化が生まれます。
歯科医院でできること・姿勢に注目した予防矯正とは
最近では、歯並びだけでなく姿勢や呼吸、舌の使い方まで含めた包括的なアプローチを行う歯科医院も増えてきています。
たとえば、MFT(口腔筋機能療法)を取り入れた予防矯正では、舌や口周りの筋肉のトレーニングを通して、自然な顎の発育や歯列形成を促します。また、呼吸指導や姿勢チェックを行うことで、再発しにくい美しい歯並びを目指せます。
矯正治療は、装置を使う前の「土台づくり」がとても大切です。成長期の今だからこそ、姿勢から見直す矯正予防を始めてみませんか?
まとめ|歯並びと姿勢の意外な関係に今こそ注目を
「歯並びの問題=口の中の問題」と思われがちですが、実は姿勢の乱れが歯並びに大きな影響を与えることが分かってきています。猫背、口呼吸、舌の位置のズレ——これらはすべて、顎の発育や歯の並び方に直結します。
日常生活の中で姿勢を整えること、舌のトレーニングや鼻呼吸の習慣づけをすることが、将来的な矯正治療を減らす第一歩になるのです。
また、小児歯科ではこうした全身との関連を踏まえた予防的なアプローチも可能です。気になる症状があれば、当院へご相談ください!3歳から始めるMFTを中心とした矯正をしないためのお口のトレーニング教室も行っております^^