冷たいもので歯がしみるのはなぜ?夏に急増する知覚過敏の原因と対策
木更津市の歯医者、陽光台ファミリー歯科クリニックです🍀
夏になると、アイスクリームやかき氷、冷たい飲み物などを口にする機会が増えますよね。しかし、そんなときに「歯がキーンとしみる」と感じたことはありませんか?
実は、夏の暑さと冷たい刺激がきっかけとなり、知覚過敏(ちかくかびん)の症状を訴える方が急増する時期でもあります。
夏は冷たいものによる刺激が強くなるだけでなく、暑さによるストレスや睡眠不足からくる歯ぎしり・食いしばりが悪化し、それが原因で知覚過敏がひどくなるケースも少なくありません。
「たまにしみるだけだから大丈夫」と放置していると、症状が進行してしまうことも。しみる感覚が続く場合や、日常生活に支障が出るようであれば、早めに歯科医院での相談をおすすめします。
知覚過敏とは?虫歯との違いを解説
「歯がしみる」と聞くと、多くの方がまず「虫歯かな?」と心配されるかもしれません。ですが、実際には知覚過敏(ちかくかびん)が原因のことが多く、虫歯とはまったく異なる状態です。
知覚過敏は、歯の表面のエナメル質が削れたり、歯ぐきが下がって象牙質が露出することで起こります。
象牙質には細かい管(象牙細管)があり、その中を刺激が通ることで、神経にピリッとした痛みが伝わるのです。一方、虫歯は虫歯菌によって歯が溶かされていく病気で、進行するとしみるだけでなくズキズキとした痛みや腫れを伴うこともあります。
【知覚過敏】
痛みのきっかけ:冷たい・熱い・甘い刺激
痛みの持続:一瞬だけしみる
歯の見た目:特に変化がない場合も
【虫歯】
痛みのきっかけ:食べ物の詰まり・何もしなくても痛いことも
痛みの持続:長くズキズキ痛むことがある
歯の見た目:黒い穴や変色が見られることがある
自分での判断が難しい場合は、無理に我慢せず歯科医院でチェックしてもらうことをおすすめします。早期発見・早期対処が、歯の健康を守る第一歩です。
知覚過敏の主な原因と夏に悪化する理由
知覚過敏は、さまざまな原因によって引き起こされます。以下のような日常習慣が、歯の表面を傷つけたり、歯ぐきを下げて象牙質を露出させたりすることで、しみる症状を誘発します。
【知覚過敏の主な原因】
歯ぎしり・食いしばり:歯に強い力が加わり、エナメル質が削れたりヒビが入ることがあります。
強すぎるブラッシング:硬い歯ブラシや力の入れすぎで、歯ぐきが下がったり歯の根元が削れることがあります。
酸性の飲食物のとりすぎ:炭酸飲料や柑橘系のジュースなどに含まれる酸が、エナメル質を溶かす原因になります(酸蝕症)。
【夏に悪化しやすい理由】
特に夏は、以下のような条件が重なることで、知覚過敏の症状が目立ちやすくなります。
冷たい飲食物の頻度が増える:アイスや冷たい飲み物など、冷刺激が多くなる
スポーツドリンクの常飲:酸性度が高く、エナメル質を溶かしやすい
暑さによるストレスや睡眠不足:これが歯ぎしり・食いしばりの一因に
つまり、夏は「刺激+生活習慣+環境要因」が重なりやすく、知覚過敏が悪化しやすい季節と言えるのです。
しみるのを防ぐ!自宅でできるケア方法
知覚過敏は、日々のケア次第で症状をやわらげたり予防したりすることが可能です。ここでは、歯科医院に行く前に自宅でできる対策を紹介します。
1. 知覚過敏用の歯磨き粉を使う
知覚過敏用の歯磨き粉には、刺激の伝達をブロックする成分(硝酸カリウムや乳酸アルミニウムなど)が含まれています。継続的に使うことで、しみる症状の緩和が期待できます。当院でおすすめしている知覚過敏用の歯磨き粉「システマ センシティブ」について詳しくはこちら
2. ブラッシング圧を見直す
ゴシゴシと強く磨くのは逆効果。歯ぐきを傷つけたり、歯の根元を削ってしまう原因になります。やわらかめの歯ブラシを使い、力を入れすぎずに優しく磨くことが大切です。
3. 食生活に注意する
酸性の飲み物(炭酸・スポーツドリンク・ワイン・酢のドレッシングなど)はできるだけ食事中にとる、または飲んだ後にうがいをすることで、歯へのダメージを減らせます。
4. 歯ぎしり・食いしばり対策
睡眠中の歯ぎしりが気になる方は、マウスピースの使用を検討するのも有効です。ストレスをため込まない生活習慣の見直しも重要です。
自宅でのケアを続けても改善が見られない場合は、歯科医院での専門的な処置が必要となることがあります。次のブロックでは、歯科で行う治療法について解説します。
歯科医院での治療方法と受診の目安
知覚過敏の症状が続く場合や、日常生活に支障をきたすほどしみるようであれば、歯科医院での専門的な治療を受けることをおすすめします。
【歯科で行う主な治療法】
コーティング剤の塗布
露出した象牙質を保護する薬剤を歯の表面に塗布し、刺激をブロックします。症状が軽い場合は、これだけで改善することもあります。
歯ぎしり用マウスピースの作製
夜間の歯ぎしりが原因の場合、マウスピースを使って歯への負担を軽減します。
象牙質の露出部分の修復
削れた部分が深い場合には、レジン(歯科用プラスチック)などで補修する治療が必要になることもあります。
【受診の目安は?】
以下のような症状がある場合は、歯科受診を検討してください。
冷たいもの・熱いもので毎回しみる
しみる範囲が広がってきた
痛みが長引く、または徐々に強くなってきた
歯の見た目に変化がある(削れている・へこんでいる)
知覚過敏は放置しても自然に治ることは少なく、進行すると治療が複雑になるケースもあります。「気になるな」と思った時点で、早めに相談するのが歯を守るポイントです。
冷たいもので歯がしみる夏、放置せず早めの対策を
夏になると、冷たい飲み物やアイスを楽しむ機会が増える一方で、「歯がしみる」「キーンと痛む」と感じる方が多くなります。その症状、実は知覚過敏かもしれません。
知覚過敏は、エナメル質の摩耗や歯ぐきの下がりにより象牙質が露出し、冷たい・熱い・甘いなどの刺激が神経に伝わってしまう状態です。特に夏は、冷たいものの摂取や、ストレス・睡眠不足による歯ぎしりなどが重なり、症状が悪化しやすくなります。自宅では、知覚過敏用歯磨き粉の使用ややさしいブラッシング、酸性食品の摂取タイミングに注意することなどで症状の軽減が期待できます。しかし、それでも改善しない場合は、歯科医院でのコーティング剤の使用、マウスピースによる歯ぎしり対策など、専門的なケアが必要です。
「冷たいものがしみるのは夏だから仕方ない」と我慢せず、違和感を感じたら当院へご相談ください。初めての方はLINEまたはお電話(0438-38-4854)からご予約ができます。早期の対処が、痛みのない快適な夏を過ごすカギになります!