歯の神経って残せるの?抜かずに済む条件とは
木更津市で歯の神経治療が得意な歯医者、陽光台ファミリー歯科クリニックです🍀
「神経を残すか抜くか」と言われても、一般の方には分かりにくいですよね。まずは「歯の神経」の役割と、残す・抜くの違いについて理解することが大切です。
歯の神経とは、正式には「歯髄(しずい)」と呼ばれ、歯の内部にある血管や神経の束のことです。
この歯髄は、歯に栄養や酸素を送る大切な役割を果たし、温度を感じたり痛みを察知したりする感覚器官でもあります。
むし歯が進行して神経に達したり、歯が大きく割れて細菌が神経まで到達してしまうと、「根管治療(歯の神経を除去して消毒する治療)」が必要になります。
ただし、すぐに「抜かなければならない」わけではありません。神経が炎症を起こしていても、症状の程度や進行具合によっては、「神経を残す処置(歯髄温存療法:VPT)」が可能なケースもあります。
神経を残せるかの判断基準とは?歯科医院での見極めポイント
歯の神経を残せるかどうかは、歯科医院での精密な診査によって判断されます。以下のポイントが重要な判断材料になります。
1. むし歯の進行度
むし歯が神経に達する直前まで進行している場合でも、感染が限局していれば神経を残せる可能性があります。
2. 痛みの状態
冷たいものがしみるが一瞬だけ → 残せる可能性あり
何もしてなくてもズキズキ痛む → 炎症が進んでいる恐れあり
3. レントゲン・マイクロスコープ診断
見た目では判断できない内部の状態を、画像や拡大視野でしっかり確認します。マイクロスコープを用いる医院では、より精密な診断が可能です。
4. 歯の割れの有無
歯が浅くヒビ割れている程度であれば保存可能な場合もありますが、深く割れていると神経を残すのは困難です。
5. 出血・感染の状況
神経部分にコントロール可能な出血がある程度で、膿などの感染が見られない場合は、生活歯髄温存療法(VPT)が選択されることもあります。
これらを総合的に判断し、歯科医師が「残せるか」「抜くべきか」を決定します。次の章では、神経を残した場合と抜いた場合の違いについて詳しく解説します。
神経を残した場合と抜いた場合の違い|メリット・デメリット比較
歯の神経を「残す」か「抜く」かは、歯の寿命や今後の治療方針を大きく左右します。ここでは、両方の選択肢についてわかりやすく整理します。
▼神経を残した場合のメリット
・歯に栄養が届きやすく、歯の寿命が長くなる
・冷たい・熱いなどの感覚が保たれる
・変色しにくく、見た目も自然
・根管治療が不要になることも
▼神経を残した場合のデメリット
・神経の状態が不安定だと、再び炎症が起きるリスクがある
・状態によっては再治療が難しくなることも
▼神経を抜いた場合のメリット
・痛みや炎症の原因を除去できる
・適切な根管治療で、長期間歯を使い続けられることもある
▼神経を抜いた場合のデメリット
・歯がもろくなり、割れやすくなる
・時間とともに歯が変色してくる可能性がある
・差し歯や被せ物などの追加治療が必要になることが多い
できるだけ神経を残すのが理想ですが、無理に残すと逆効果になることも。次の章では、神経を残すために日常生活で意識したいポイントをご紹介します。
神経を残すために重要なポイント|患者さんができること
歯の神経を残すためには、歯科医院での診断や治療技術だけでなく、日々の心がけも非常に大切です。次の5つのポイントを意識することで、神経を守れる可能性が高まります。
1. 定期的な歯科検診で早期発見を
むし歯が小さいうちに治療できれば、神経を残せる確率は高くなります。半年に1回以上の定期検診をおすすめします。
2. 痛みや違和感を放置しない
「ちょっとしみる」くらいでも、神経に炎症が始まっている可能性があります。違和感が出たら、迷わず歯科医院へ。
3. 歯ぎしり・食いしばり対策をする
就寝時の歯ぎしりや、日中の無意識の食いしばりは、歯のダメージの大きな原因です。マウスピースの使用やストレス対策で予防しましょう。
4. 正しいブラッシングとフッ素ケア
歯垢をためないことがむし歯予防の基本。フッ素入りの歯みがき粉や歯間ブラシ・フロスを併用すると効果的です。
5. 異常を感じたらすぐに受診
応急処置や市販薬での自己判断は危険。「早めに受診すること」が神経を救う最大のカギです。
歯の神経保存に力を入れている歯科医院の選び方
「できるだけ歯の神経を残したい」と思ったら、どんな歯科医院を選ぶかが非常に重要です。以下のポイントをチェックして、神経保存に力を入れている医院を選びましょう。
1. マイクロスコープ・CTを導入しているか
精密な診断には、拡大視野(マイクロスコープ)や三次元画像(CT)が欠かせません。これらの設備がある医院は、神経保存にも対応できる体制が整っています。
2. 生活歯髄温存療法などの保存治療を取り入れているか
神経を守る治療法(例:MTAによる覆髄など)を明確に行っているか、ホームページやカウンセリングで確認しましょう。
3. 十分な説明があるか
治療方針を一方的に押しつけず、神経を残す可能性・難しさの両方を丁寧に説明してくれる医院は信頼できます。
4. セカンドオピニオンに対応しているか
「神経を抜くしかない」と言われたとき、別の意見を聞く余地を与えてくれる医院は、患者の立場を尊重している証拠です。
5. 予防・メンテナンスにも力を入れているか
神経を残せた後も、その歯を守るためには定期的な検診やケアが欠かせません。予防に力を入れている医院は、長く通える安心感があります。
【まとめ】歯の神経は残せる?早期対応と医院選びがカギ!
歯の神経(歯髄)は、歯の健康と寿命を大きく左右する重要な組織です。むし歯や外傷が原因で「神経を抜くしかない」と言われることもありますが、状態によっては神経を残せるケースも多く存在します。
▼神経を残すために大切なポイントは?
・むし歯の早期発見・治療
・痛みや違和感を放置しないこと
・歯ぎしり・食いしばりなどの生活習慣の見直し
・マイクロスコープやCTを使った精密な診断
・神経保存に積極的な歯科医院の選択
特に、「神経を抜きたくない」と思う方は、生活歯髄温存療法やMTA治療を行っている医院を選ぶのがポイント。説明が丁寧で、セカンドオピニオンを歓迎する医院なら、納得のいく治療が受けられます。神経を残すかどうかは、将来の歯の健康を大きく左右します。違和感を感じたら早めに受診し、信頼できる歯科医師に相談してみてください!
木更津市にある当院では、自費診療にて神経を残す治療「VPT(バイタルパルプセラピー):生活歯髄温存療法」を行っています。神経を抜くしかない、根管治療が必要と言われてしまった、なるべく神経を残したいという方は当院へご相談ください。初めての方はLINEまたはお電話(0438-38-4854)からご予約ができます。