歯が痛いのに原因がわからない…考えられる6つの理由とは?
木更津市の歯医者、陽光台ファミリー歯科クリニックです🍀
「歯が痛いのに異常なし…」その原因、実は歯以外にあるかもしれません。
歯がズキズキする、噛むと痛い、でも歯科検診では「虫歯も歯周病もありません」と言われた——そんな経験をしたことはありませんか?
歯の痛みには、目に見えない・画像に映らない原因が潜んでいることがあります。
この記事では、「歯が痛いのに原因がわからない」という不安を抱える方に向けて、考えられる6つの原因を丁寧に解説します。
痛みの正体を知ることで、適切な対応が見えてくるはずです。
虫歯じゃなくても歯が痛い?よくある見逃しがちな原因
歯の痛み=虫歯と考えがちですが、実は虫歯以外にも痛みを引き起こす要因はたくさんあります。以下のようなケースがよく見られます。
✅ 知覚過敏(しみる・ピリッとする痛み)
冷たいものや歯ブラシが触れたときに一時的な痛みが出る場合は、知覚過敏の可能性があります。歯の表面のエナメル質が薄くなったり、歯ぐきが下がったことで象牙質が露出し、刺激に敏感になる状態です。
✅ 歯ぎしり・食いしばり(噛むと痛い)
無意識の歯ぎしりや日常の食いしばりによって歯に強い力が加わり、歯や歯根膜にダメージが蓄積します。その結果、噛んだときに痛みを感じることがあります。歯にヒビが入っているケースも見られます。
✅ 詰め物・被せ物のトラブル(違和感や圧痛)
古くなった詰め物の下で虫歯が再発していたり、隙間ができて炎症を起こしていたりする場合があります。見た目には異常がなくても、中で問題が進行していることも。
こうした原因は見た目では判断しづらく、レントゲンにも映りにくいことがあるため、注意が必要です。
「虫歯じゃなさそうだから大丈夫」と思わず、歯科医師にしっかり伝えて診てもらいましょう。
検査では異常なし…それでも痛い「悲歯原性歯痛」とは?
レントゲンでも異常なし。虫歯も歯周病もナシ。それでも続く歯の痛み…。
そんな場合に考えられるのが「非歯原性歯痛(ひしげんせいしつう)」です。
非定型歯痛とは?
非定型歯痛とは、歯や歯ぐきに明確な病変がないのに、持続的な痛みを感じる状態です。神経系の異常や心理的ストレスが関連しているとされ、「心因性の歯痛」や「慢性疼痛(まんせいとうつう)」に分類されることもあります。
特徴的な症状
・どこが痛いかハッキリしない
・鎮痛剤や歯の治療が効かない
・いつも同じ場所がズキズキする
・精神的ストレスが強くなると悪化する
なぜ起こる?
痛みの信号を伝える神経のシステムが過敏になっていたり、過去の歯科治療や外傷などをきっかけに脳が“痛み”を記憶してしまうことが原因とも言われています。
専門的な対応が必要
このような歯の痛みは、一般的な歯科治療では改善しないケースが多く、ペインクリニックや心療内科との連携が有効になることもあります。
「歯が悪いはずなのに治らない…」と悩む方は、一度この可能性を疑ってみてもよいかもしれません。
どうすればいい?原因不明の歯の痛みへの対処法と受診のコツ
「どこに行っても原因がわからない」「いろいろ試したけど痛みが続く」
そんなときこそ、正しい対処と専門的な視点が必要です。以下のような行動が回復への一歩になります。
① 症状の記録をつける
痛みの出る時間帯、場所、食べたもの、気温など、痛みと関係しそうな要因を記録することで、診断のヒントになります。
受診時に医師に伝えると、的確なアプローチに繋がります。
② セカンドオピニオンを活用する
原因不明の痛みに対応している歯科医や口腔顔面痛の専門医を受診するのも一つの手段です。
特に、マイクロスコープを使用した精密検査を行っているクリニックでは、ごく小さな根管の異常なども発見されやすくなります。
③ ストレスや体調を整える
ストレスや睡眠不足、自律神経の乱れが痛みに影響することもあります。
痛みが続いているときは、心身のバランスを見直すことも大切です。
④ 「無理に治療しない」ことも選択肢
原因が不明なまま繰り返し治療を受けることで、かえって痛みが悪化してしまうこともあります。
必要以上の処置を避け、慎重な経過観察を選ぶことが、最終的には痛みの軽減につながる場合もあります。
「痛みを伝えるのが難しい」「先生にうまく話せない」と感じる方も多いですが、遠慮せず、感じていることをそのまま伝える勇気がとても大切です。
歯の痛みが原因不明なときに相談すべき診療科とは?
歯の痛みが続くのに、歯科医院で「問題ありません」と言われたとき、困ってしまいますよね。そのような場合は、他の診療科と連携して診てもらうことで、原因の特定や症状の改善につながる可能性があります。
歯科口腔外科(しかこうくうげか)
口の中だけでなく、顎(あご)や顔面全体の痛みまで含めた診察を行います。神経痛や顎関節症などが関係している場合にも、対応できる診療科です。
ペインクリニック(痛みの専門科)
慢性的な痛みに対して、薬物療法や神経ブロックなど専門的な治療を行います。歯の痛みが「非定型歯痛」や「神経障害性疼痛」と関連している場合に有効です。
心療内科・精神科
「ストレス」「うつ傾向」「不安感」などが身体の痛みに影響を与えているケースも少なくありません。精神的な側面に着目することで、痛みの感じ方を和らげる治療が期待できます。
かかりつけの歯科医との連携が大切
これらの専門科を受診する際も、まずは信頼できる歯科医に相談することが第一歩です。「紹介状を書いてもらう」「過去の検査データを持参する」など、スムーズな連携のための準備も重要です。
「歯が悪いのに、どこに行っても異常なし」と悩む患者さんは決して少なくありません。
適切な科に相談し、複数の視点からアプローチすることで、痛みの原因が見えてくることもあります。
歯が痛いのに原因がわからない…その痛み、あきらめないでください。
歯の痛みといえば「虫歯」や「歯周病」を思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし実際には、見た目やレントゲンでは異常が見つからない痛みも数多く存在します。
この記事では、そんな「原因不明の歯の痛み」に関して、以下の6つの可能性を紹介しました。
知覚過敏や噛みしめによるダメージ
被せ物や詰め物の不具合
ストレスや自律神経の乱れ
非定型歯痛など神経の異常による慢性痛
顎関節や顔面のトラブル
全身疾患や心因性の影響
このようなケースでは、歯だけでなく全身や心の状態にも目を向けることが大切です。
また、必要に応じて歯科口腔外科、ペインクリニック、心療内科などの専門医と連携することで、根本的な原因解明につながることもあります。
痛みは「体からのサイン」。「異常がないから我慢しよう」と思わず、少しでも違和感がある場合は、信頼できる歯科医院に相談してみてください。マイクロスコープなどを用いた精密検査によって、見えなかった原因が見つかることもあります。