陽光台ファミリー歯科クリニックは千葉県木更津市、内房線君津駅が最寄りの歯科クリニックです

〒292-0826 千葉県木更津市畑沢南5丁目22番27号
インスタグラム
youtube
MENU

News

恐るべし唾液!過去には事故も あなたの運命は唾液次第

唾液は毒にも薬にもなるのです!!

こんにちは🍀木更津市の歯医者、陽光台ファミリー歯科クリニック🍀です。

随分前の話になりますが、私は野良猫に噛まれて病院送りになってしまった事があります。🐈️🐈️🐈️🐈️🐈️

庭に置いてある物置の隙間に入っている落ち葉を取り除こうと手を差し入れたところ、どうもそこに野良猫ちゃんが隠れていたようで、突然にゅーっと入って来た手に驚いてがぶりと。

猫

野良猫ちゃんは全く悪くありません。びっくりしただけなのです。(猫好き理論!)

ただ噛まれた手の状態は悪く、傷口は小さいけれど牙が奥まで入った為、深さがありました。消毒して様子を見ていたのですが、だんだんと腫れてきて、ズキズキ痛みが増すばかり。野良猫なのでどんな菌を持っているか分かりません。これはマズイことになったぞ、、と
確か飼い猫に噛まれて死んだ人がいると聞いた事が、、、本当かどうか知らんけど、、、

とりあえず病院に駆け込むと、抗生物質の点滴。医者も何かあっては怖いようで、毎日点滴に通うように言われました。1週間ほど通いましたが一向に良くなる気配はありません。ある日、他の大学病院から来ている先生の当番に当たり、私の傷を見ると「皆んな何やってんの?」と一言。そしていきなり麻酔なしでざばっと傷口を切開、消毒して終了。

メス

麻酔くらいしてよ!
切るなら切ると言えよ〜!
でもこの日を境にあっと言う間に怪我は良くなりました。

猫に噛まれたり、引掻かれたりした時、たとえ傷が小さくても、猫の唾液や細菌が深部に達し、感染症を引き起こす可能性があります。調べて見ると、ありました、ありました。国立感染症研究所の「病原微生物検出情報(IASR)」月報(2019年7月号)によると、猫にかまれた女性が、噛まれた2日後に、発熱、食欲低下、 嘔吐などの症状。血液検査では白血球減少と血小板減少が認められ、やがて症状が悪化し死亡しました。

病理解剖から、 SFTS(重症熱性血小板減少症候群)が疑われ、病理検査の結果でSFTSが原因であったことが明らかになりました。かんだネコもSFTSウイルス(SFTSV)感染症を疑わせる症状があり、検査結果からも女性は猫からSFTSが感染したと考えられています。SFTSはマダニ感染症とも言われ、マダニが媒介する感染症です。これに感染した猫や犬の血液などからも人間に感染する可能性があります。

マダニ

 

これ以外でも猫に噛まれた場合、パスツレラ症(猫の口の中に存在するパスツレラ菌が原因で、噛まれた箇所が腫れるなどの症状)やカプノサイトファーガ感染症(猫の口腔内に常在する細菌が原因で、発熱や倦怠感、腹痛、吐き気、頭痛などの症状を引き起こし、重症化すると敗血症で死亡することも、、、あかん、これ、昨夏私が死にかけたヤツだ、、別な病気から敗血症になって危なかったな〜)、破傷風(猫が舐めた土に破傷風菌が含まれていて、噛まれた際に感染する)などが可能性としてあります。

破傷風についてはワクチンを接種する事が、可能ですね。

猫に限らず、唾液には多くの菌が存在します。
唾液には、消化を助ける働きの他、口から入ってくる細菌などから体を守るための、免疫機能という働きもあります。 また口腔内を浄化して虫歯などを防ぐ役割も持ちます。
その一方で大人の口の中には、300~700種類の細菌がいるともいわれます。もちろん役に立つ良い子もいますが、皆さんの良く知る虫歯菌 、歯周病菌 といった悪者も多くいます。

真菌 (カンジダ菌など)も口腔内に存在します。また唾液を介して感染症にかかる場合もあります。「怪我をしたらツバでもつけとけ!」なんて言うのは実はとんでもない話なのです。唾液には抗菌作用もありますが、特に自分以外の唾液には感染症のリスクがあるのはコロナ禍を経験した皆さんならわかる事ですね。

多かれ少なかれ皆さんの唾液の中にあるポピュラーな虫歯菌。この菌すらも放置すると口腔内だけでなく、全身の様々な健康被害を引き起こされる事は知られています。虫歯菌が血管に入り込むと心臓病(心筋梗塞、心内膜炎)や脳卒中(脳梗塞、脳出血)、肺炎、糖尿病などのリスクが高まります。虫歯菌が血管内に入ると、菌血症となって全身のさまざまな部位に炎症を引き起こし、重篤化すると敗血症(二度と聞きたくもない、、)へと移行する可能性があるのです。

ダルい

狂犬病とか動物の唾液の危険性は理解の範疇でしたが、自分の唾液すらも実は危険であると改めて確認すると向き合い方も変わるというものです。唾液は生きる上で必要なものです。しかし悪い菌を増やしてしまうとたちまち自分の生命を危険にさらしてしまうのです。自分に悪さをする虫歯菌や歯周病菌がどのくらい住んでいるのか一度歯科医院で確認して貰うと良いかも知れません。彼らが決して暗躍しないよう監視するのも口腔の持ち主である自分自身の仕事かと思います。根管治療の成功と唾液の関係についてもぜひご覧ください。

可愛いくても、🐶わんちゃんや🐱猫様にお噛み頂いた時には迷わず
「病院へGO!」です!!