その歯の痛み、虫歯じゃないかも?意外な原因と対処法
木更津市の歯医者、陽光台ファミリー歯科クリニックです🍀
「なんだか歯が痛い……」そんなとき、多くの方が真っ先に思い浮かべるのは「虫歯」ではないでしょうか?
もちろん、虫歯は歯の痛みの大きな原因のひとつです。しかし実際には、歯が痛む原因は虫歯だけではありません。
「歯医者に行ったけど虫歯は見つからなかった」「レントゲンを撮ったけど異常なしと言われた」という経験のある方も、少なくないはずです。実は、歯の痛みの原因にはさまざまなケースがあり、虫歯以外のトラブルが隠れていることも珍しくありません。
この記事では、虫歯ではない歯の痛みの原因や、見落としやすいポイントについて、わかりやすく解説していきます。「虫歯じゃないなら安心」と思って放置してしまうと、思わぬトラブルにつながることもあるため、注意が必要です。
虫歯じゃないのに歯が痛い?考えられる5つの原因
虫歯がないのに歯が痛む場合、次のような原因が考えられます。どれも見逃しやすく、気づかないうちに悪化することもあるため注意が必要です。
① 歯ぎしり・食いしばり(ブラキシズム)
無意識のうちに歯を強く噛みしめたり、就寝中に歯ぎしりをしていると、歯やその周囲の組織に大きな負担がかかります。
その結果、歯にひびが入ったり、神経が過敏になって痛みを感じることがあります。
② 歯周病(歯ぐきの炎症)
歯周病は歯ぐきや歯を支える骨に炎症が起きる病気です。初期には自覚症状が少ないものの、進行すると歯ぐきの腫れや鈍い痛みが現れます。
歯自体に異常がない場合でも、歯周病が原因で痛みを感じることがあります。
③ 知覚過敏
冷たいものや甘いものを口にしたときに「キーン」とした鋭い痛みを感じる場合は、知覚過敏の可能性があります。
歯の表面を覆うエナメル質が削れたり、歯ぐきが下がって象牙質が露出することで、外部の刺激が神経に伝わりやすくなります。
④ 副鼻腔炎(上顎洞炎)
風邪やアレルギーによって副鼻腔(上顎洞)に炎症が起こると、上の奥歯に圧迫感や痛みを感じることがあります。
歯に異常がないのに痛む場合は、耳鼻科的な疾患が関係しているケースもあるのです。
⑤ 歯の神経のトラブル(神経過敏・炎症)
過去に歯を削ったり、強く打った経験がある場合、神経が過敏になって一時的に痛むことがあります。
また、虫歯の治療後に神経の炎症が続いている場合にも、痛みを感じることがあります。
このように、「虫歯じゃないのに歯が痛い」原因は実にさまざま。
原因を正確に突き止めるためには、歯科医院での丁寧な診断が欠かせません。
放置はNG!「虫歯じゃない歯の痛み」が危険な理由
「虫歯じゃないなら、様子を見ても大丈夫」と思っていませんか?
実は、原因不明の歯の痛みを放置すると、さまざまなリスクを伴います。ここでは、放置によって起こりうる危険なケースをご紹介します。
● 痛みの原因が悪化してしまう
歯ぎしりや食いしばりが原因の場合、放置することで歯のすり減りやひび割れが進行し、歯が割れてしまうことも。
歯周病であれば、炎症が進行して歯を支える骨が溶け、歯がグラグラになって抜けてしまうリスクもあります。
● 顎や神経への影響が出ることも
歯の痛みが長引くと、顎の筋肉や関節に負担がかかり、顎関節症などを引き起こすことがあります。
また、神経のトラブルが原因だった場合、慢性化して、治りにくい痛みに移行することもあります。
● 自己判断は誤診につながることも
ネットや市販薬で一時的に痛みをやわらげても、根本的な原因が残っていれば、再び痛みが出る可能性があります。
特に副鼻腔炎など、歯とは一見関係ないように思える原因が隠れていることもあるため、歯科医による診断が重要です。
痛みには必ず“理由”があります。
「虫歯じゃないから大丈夫」と自己判断するのではなく、原因を明確にして適切な対応をすることが、長期的な口腔の健康につながります。
原因に合わせた対処法と歯科での対応とは?
虫歯以外の歯の痛みには、原因に応じた適切な対処が必要です。ここでは、自宅でできるケアと、歯科医院での診療内容についてご紹介します。
● 自宅でできる対処法・予防法
歯ぎしり・食いしばりへの対策
日中の噛みしめに気をつけ、就寝時にはマウスピースの使用を検討しましょう。ストレスの軽減も効果的です。
知覚過敏のケア
知覚過敏用の歯みがき粉を使い、力を入れすぎずやさしくブラッシングを。冷たい飲食物はしばらく控えると症状が和らぐことがあります。
口腔衛生の徹底
歯周病を防ぐために、正しい歯みがきやフロスの使用でプラークコントロールを行いましょう。
● 歯科医院での対応と治療法
原因の特定には詳細な診査が必要
問診・視診・レントゲン検査・歯周ポケットの測定・咬み合わせチェックなどを通じて、痛みの原因を特定します。
適切な治療で症状を改善
マウスピースによる噛み合わせの改善、知覚過敏にはフッ素塗布やコーティング処置、歯周病にはクリーニングや歯石除去など、原因に応じた治療が行われます。
必要に応じて他科との連携も
副鼻腔炎が疑われる場合には、耳鼻科への紹介が行われることもあります。
歯の痛みを感じたら「虫歯じゃない」と安心するのではなく、歯科医院で適切な検査を受けることが何よりも大切です。
早期発見・早期治療で、快適な毎日を取り戻しましょう。
歯が痛いのに虫歯じゃない?放置せず、まずは原因の特定を
歯が痛い=虫歯、というイメージは強いですが、実は虫歯以外にもさまざまな原因が隠れている可能性があります。
歯ぎしり・食いしばり、知覚過敏、歯周病、副鼻腔炎、神経の炎症など、歯の痛みには意外な要因が複雑に関わっていることも。
虫歯が見つからなかったからといって放置すると、症状が悪化したり、別のトラブルを招くリスクもあります。
「大したことないかも」と思っているその痛みが、実は注意すべきサインかもしれません。
歯の痛みを感じたら、自己判断せず、まずは歯科医院での正確な診断を受けましょう。
早期発見・早期対応が、将来の大きな治療を防ぎ、口の健康を守るカギになります!