歯がグラグラ…抜いていい?乳歯の正しい抜け方と注意点
木更津市で小児専用の診療室がある歯医者、陽光台ファミリー歯科クリニックです🐠
「子どもの歯がグラグラしてきたけど、これって大丈夫?」と不安になる親御さんは多いものです。実は、これは子どもの成長過程においてごく自然なことです。
乳歯がグラグラするのは、永久歯が下から生えてくるサイン。通常、6歳ごろから乳歯の生え変わりが始まり、12歳くらいまでにすべての乳歯が抜けていきます。この期間を「混合歯列期」と呼び、乳歯と永久歯が同時に存在する時期です。
永久歯が成長して乳歯の根を少しずつ吸収(溶かす)することで、乳歯は自然と揺れ、最終的には抜け落ちます。これは自然な生理現象であり、基本的には心配いりません。
ただし、生え変わりの時期や順番には個人差があります。「他の子より遅いかも…」と気になるときは、念のため歯科医院でチェックしてもらうと安心です。
乳歯がグラグラしてきたときの正しい対応とは?
乳歯がグラグラしはじめると、「抜いたほうがいいの?」「そのまま様子を見るべき?」と迷う方も多いと思います。
基本的に、乳歯は自然に抜けるのを待つのが正解です。無理に引っ張ったり、糸で結んで抜こうとするのはNG。強引に抜くと、根がまだ残っていて歯ぐきや周囲の組織を傷つける恐れがあります。さらに、出血が多くなったり、痛みや感染の原因にもなりかねません。
では、グラグラしている歯はまったく触ってはいけないのでしょうか?
実は、軽く触って痛みがなければ、自然に抜けるのを促す程度ならOKです。たとえば、柔らかい食べ物から少しずつ固めのものへと移行するなど、噛む力を使うことで乳歯が自然に抜けやすくなります。
一方で、指でグリグリと揺らしたり、無理に抜こうとする行為は避けてください。乳歯が抜ける時期は子どもにとってもデリケートな体験です。無理強いせず、自然に任せることが大切です。
乳歯がグ抜ける前後に見られる症状と注意点
乳歯がグラグラして抜ける前後には、いくつかの症状が見られることがあります。親御さんとしては、その症状が「正常なものなのか」「異常のサインなのか」を見極めることが大切です。
まず、軽い出血やわずかな痛みは、よくある生理的な反応です。乳歯が抜けるときに歯ぐきから少し血がにじむことは珍しくありません。清潔なガーゼで軽く押さえると、ほとんどの場合すぐに止まります。
一方で、強い出血が続く、歯ぐきが腫れている、膿のようなものが出ているといった症状がある場合は、何らかのトラブルの可能性があります。こうした症状は、細菌感染や永久歯の異常な生え方(位置ズレなど)が原因のことも。早めに歯科を受診しましょう。
また、乳歯が抜けたあとの穴が気になるあまり、子どもが指や舌で何度も触ってしまうことがあります。これは細菌が入りやすくなる原因なので、「触らないようにしようね」と優しく声かけをしてあげてください。
乳歯が抜けたあとは、しばらく食べづらかったり、痛みがある場合もありますが、通常は1〜2日で落ち着きます。痛みが長引いたり、口の中に違和感が続くようであれば、念のため歯科医院で診てもらいましょう。
こんなときは歯科医院へ!受診の目安と理由
乳歯の生え変わりは自然なことですが、すべてが順調に進むとは限りません。以下のようなケースでは、早めに歯科医院を受診することをおすすめします。
1. 乳歯がグラグラしているのになかなか抜けない
通常、グラグラし始めてから数週間〜1ヶ月程度で自然に抜けます。それ以上経っても抜ける気配がない場合、根がうまく吸収されていないことがあります。
2. 永久歯が乳歯の裏や横から生えてきた(「二重歯列」)
乳歯が抜ける前に永久歯がズレて生えてくると、歯並びが悪くなる原因になります。この場合は、早期に乳歯を抜歯する判断が必要になることもあります。
3. 歯ぐきに腫れ・痛み・出血がある
強い痛みや出血、歯ぐきの腫れがあるときは、感染症や炎症の可能性があります。放置すると、永久歯の発育にも悪影響を及ぼすことがあるため注意が必要です。
4. 明らかに生え変わりの時期が遅れている
12歳を過ぎても乳歯が多数残っている場合や、明らかに順番が前後している場合も、一度専門的にチェックするのが安心です。
「様子を見ていていいのか」「今受診すべきか」迷ったら、小児歯科に気軽に相談を。早めの対応が、お子さんの将来の歯並びやかみ合わせにもつながります。
おうちでできる!乳歯が抜けそうなときのケア方法
乳歯がグラグラし始めたとき、家庭でできるケアやサポートにはどんなものがあるのでしょうか?子どもが安心して自然な生え変わりを迎えられるよう、日常生活のちょっとした工夫が大切です。
1. 食事は無理のない範囲で噛む練習を
グラグラした歯を使って食べることに不安があるかもしれませんが、ある程度噛むことで抜けやすくなることもあります。まずは柔らかい食材から始めて、無理なく噛む練習を。無理に固いものを食べさせる必要はありません。
2. 口の中を清潔に保とう
歯が抜ける前後は、傷ついた歯ぐきから菌が入りやすくなります。毎日の歯みがきに加えて、抜けたあとの傷口周辺は特にやさしくケアしましょう。うがいやガーゼでの拭き取りも有効です。
3. 「触らないようにね」と声かけを
子どもはグラグラの歯が気になって、つい指や舌で触ってしまいがちです。触りすぎると出血や痛み、感染の原因になります。「自然に抜けるから大丈夫だよ」とやさしく声をかけてあげましょう。
4. 不安や怖さには寄り添う気持ちを
乳歯が抜けることに対して、子ども自身が不安や恐怖を感じている場合もあります。「成長の証だよ」「もうすぐ新しい歯が生えてくるね」とポジティブな言葉で励ますことも、親の大切な役割です。
おうちでのサポート次第で、子どもの生え変わりの経験が前向きで安心できるものになります。日々の声かけと見守りを、ぜひ大切にしてください。
子どもの歯がグラグラしてきたとき、多くの親御さんが「これって自然なこと?抜いていいの?」と不安になります。この記事では、乳歯の生え変わりの基本から、正しい対応方法、家庭でのケア、そして歯科受診のタイミングまで詳しくご紹介しました。
乳歯の抜け方やケアに不安がある方は、小児専用の診療室がある当院に気軽にご相談ください。LINEまたはお電話(0438-38-4854)からご予約ができます。正しい対応で、お子さまの大切な歯の成長をしっかりサポートしていきましょう!