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バスタイムの歯磨き、実はNG!?歯科医が語る虫歯リスクと正しい習慣

皆さんは、朝の忙しい時間や夜の疲れたときに「シャワーを浴びながら歯を磨く」こと、していませんか?
一見、時短にもなるし水道代も節約できて一石二鳥のように思えますが、実はこの“ながら磨き”に虫歯や歯周病リスクを高めてしまう落とし穴があることをご存じでしょうか?


この記事では、国際的な口腔保健デーの情報とともに、なぜシャワー中の歯磨きが推奨されないのか、歯科医の見解とともにご紹介します。日々のケアを少し見直すだけで、将来的な歯のトラブルを予防することができますよ。

◆ 世界口腔保健デーとは?
まず、毎年3月20日は「世界口腔保健デー(World Oral Health Day)」です。
これは、世界中の歯科医師が加盟する**国際歯科連盟(FDI)**が後援する取り組みで、正しい口腔ケアの知識を広め、口腔疾患を予防することを目的としています。

FDIによれば、虫歯や歯周病といった口腔疾患は「多くの国で深刻な健康問題となっており、生涯にわたって影響を及ぼす」とされています。
つまり、ただの“歯の病気”にとどまらず、全身の健康にも影響を与える大きな問題なのです。

◆ 実はフランスでも問題視されている「シャワー歯磨き」
この世界的な取り組みの中で、フランスで注目されているのが「シャワーを浴びながら歯を磨く習慣」です。
忙しい現代人にとっては、朝の準備時間を短縮できる便利な方法として定着しつつありますが、実際にはこの習慣が口腔衛生を悪化させている恐れがあると指摘されています。

◆ ながら磨きで何が問題?3つのリスク
① 細菌感染のリスクが高まる
シャワー中の歯磨きでまず問題となるのは、身体の他の部位からの細菌が口に入り込む可能性です。
シャワーの水を口に含むことで、皮膚についていた雑菌が流れ込み、免疫力を低下させる原因や感染症のリスクになると指摘します。

また、浴室を家族や他人と共有している場合は“交差汚染”のリスクも加わります。
例えば、シャワールームに置いた歯ブラシが他人由来の細菌にさらされてしまうことで、虫歯菌や歯周病菌が広がりやすくなるのです。

② 水温によるブラシの劣化
シャワーの湯は、歯磨きに適した水温よりも高くなりがちです。
この高温の湯に長時間さらされると、歯ブラシの毛先が柔らかくなりすぎて、プラーク(歯垢)をしっかり落とせなくなることもあります。
見た目には分かりにくくても、洗浄力は確実に落ちています。

③ 電動歯ブラシが劣化しやすい
最近では電動歯ブラシを使う人も増えていますが、防水仕様といえどもシャワー中に使うのは避けたほうが良いとされています。
湿気や熱気によって内部のメカニズムが劣化したり、毛先が傷んでしまうリスクがあるためです。

◆ どうすればいいの?口腔ケアの正しい習慣とは
では、どのようにすれば安心して歯を磨けるのでしょうか?
答えはシンプルです。

「体を洗い終えてから、洗面所で落ち着いて歯磨きをする」


たったこれだけで、細菌感染やブラシの劣化、電動歯ブラシの故障リスクを避けることができます。

加えて、以下のような工夫も効果的です:

歯ブラシは使用後にしっかり乾燥させる

電動歯ブラシは清潔な場所に保管する

定期的に歯ブラシを新しいものに交換する(目安:1〜1.5ヶ月)

最低でも年に1回は歯科検診を受ける

◆ まとめ:便利さより「健康な歯」を選ぼう
便利な“ながら磨き”も、実は虫歯や歯周病のリスクを高める危険な習慣でした。
特に共用の浴室を使っている方、電動歯ブラシを使用している方は要注意です。

少しの工夫で、お口の健康はぐんと良くなります。
世界口腔保健デーをきっかけに、毎日のケア方法を一度見直してみてはいかがでしょうか?
将来の自分のために、“5分の正しい歯磨き”を習慣にしましょう!

監修:医療法人社団悟平会 陽光台ファミリー歯科クリニック 理事長 渡辺泰平
このブログ記事は、仏版『ELLE』の記事を歯科医の見解をもとに、一般の方向けに分かりやすく再構成したものです。日常の中でできるケアを心がけて、健康な口元を守りましょう!

 

医療法人社団悟平会 陽光台ファミリー歯科クリニック
理事長・はいしゃさんの保育園園長
渡辺 泰平(歯学博士)
日本健康医療学会 認定医
健康医療コーディネーター